大学入学共通テストまで三カ月を切りました。
大手予備校から出版されている『黒本』『青本』『緑本』の使い方の目安は・・・
という活用の仕方がスタンダードな方針です。
二年目のジンクスを念頭に置くと、数学ⅡB と 国語の難化は前提として対策を進めましょう。
過去問対策といっても1年分しかありませんので、共通テスト対策においては・・・
『黒本』『青本』『緑本』に頼らざるを得ないというのが実情です。
では、それぞれの特徴と目標別の使い方をまとめていきます!
~最新の2023年度入試対応版はこちら~
より共通テストへの対応が進んだ問題集を活用して目標をクリアしましょう。
※細かな変更点や使い方を再度まとめました※
黒本・青本・緑本 それぞれの特徴
『黒本』(河合塾が作成)の特徴
2022 共通テスト総合問題集(通称『黒本』)は、昨年度の全統共通テスト模試、
プレ共通テスト模試、全統共通テスト高2模試から収録されています。
昨年度の黒本【数学ⅠA、ⅡB】は、予想問題が2回分、全統共通テスト高2模試1回分の計3回の
演習しかできなかったわけですが、今年度は5回分きちんと共通テスト形式の模試が収録されて
います。
では、問題の難易度はどうでしょうか?
全統共通テスト模試は実施回が進むにつれて若干の難易度アップを感じます。
とはいえ、70分の試験時間で足りないと感じるほど難しい問題も出題されていませんし、
問題文も長すぎないことも特徴といえます。
センター過去問などで演習を積んだ人が、共通テスト形式の演習を行うのに最適といえます。
最後の仕上げは『予想問題パック』
河合塾が出版する予想問題パックのレベルや、ターゲットはどうなっているのでしょうか。
自分に合ったパックを選択して、無駄のない仕上げを行っていきましょう。
『青本』(駿台予備校が作成)の特徴
2022共通テスト実戦問題集(通称『青本』)は 駿台atama+プレ共通テスト、
駿台ベネッセ大学入学共通テスト模試、駿台共通テスト模試、
駿台atama+高2共通テスト対策模試、駿台高2共通テスト対策模試から収録されています。
昨年度の青本【数学ⅠA、ⅡB】を例に取ると、高2駿台共通テスト対策模試が1回収録されていた
だけで、残り4回はセンター形式の過去模試という収録状況でした。
※初年度共通テストはセンター試験と大きく差がなかったので、さすがというべきか?!
今年度は高2向け模試が2回収録されていますが、5回すべて共通テスト形式の問題が
収録されています。
では、問題の難易度はどうでしょうか?
全体的に『黒本』よりも難易度は高めになっています。
特に問題文の量が多いことによる『試験時間の厳しさ』『必要な情報を取捨選択する力』や
若干ややこしい問題設定による『問われていることを正確に理解する思考力』が求められていると
いえます。
特に、高2模試の方が変わった場面設定をされているように感じました。
※第4・5回に収録されている理由が分かります・・・。
共通テスト形式の問題に慣れた人が、少し難易度の高い演習を行うのに最適です。
最後の仕上げは『予想問題パック』
駿台が出版する予想問題パックのレベルや、ターゲットはどうなっているのでしょうか。
自分に合ったパックを選択して、無駄のない仕上げを行っていきましょう。
『緑本』(Z会が作成)の特徴
2022年用共通テスト実戦模試(通称『緑本』)は、収録されている問題がすべてオリジナルの
共通テスト形式の問題となっています。
あとおまけで昨年の過去問が第1日程、第2日程ともに収録されています。
ちなみに第2日程を収録しているのは緑本だけです(この辺りにZ会のセンスを感じます)
ただし、昨年と同じ問題セットが少なくとも3セットほどあるように思います。
ここは昨年の同書を失くしてしまい検証が出来ていません(申し訳ございません)
※浪人生の方で、昨年緑本を活用した方はご注意ください!
では、問題の難易度はどうでしょうか?
『緑本』は『黒本』『青本』と比べるとはるかに難易度は高いと言えます。
ただ、高得点を目指す人にとっては必須ともいえる難易度です。
理由としては、『思考力を要する問題が多く出題されている』こと、
そして問題文が長く『処理能力』と『情報をピックアップする能力』が鍛えられるからです。
『緑本』をメイン戦場にする方は旧帝大や国公立大医学部などを志望する方でしょう。
普段の勉強が二次試験メインになっていると思いますので、負荷をかけた共通テスト対策に最適
といえます。
昨年は売り切れ続出、転売続出の『緑本』でした。
難関大志望の方は早めの購入をオススメします。
最後の仕上げは『予想問題パック』
Z会が出版する予想問題パックのレベルや、ターゲットはどうなっているのでしょうか。
自分に合ったパックを選択して、無駄のない仕上げを行っていきましょう。
黒本・青本・緑本 目標別の使い方
共通テストで70~80%を目標にする場合の使い方
共通テストにおいて70~80%を目標にする場合は・・・
『まずセンター試験の過去問演習から始めましょう』
センター試験も、共通テストも【基礎・基本】が出来ていることが前提です。
そこでいわゆる『赤本』を活用して欲しいのですが、理由は2つあります。
理由その1:目標点数に対して【基礎・基本】の抜け漏れがないかをチェック できるから
理由その2:目標点数に対して【試験時間内で解き切る】ための訓練 ができるから
【基礎・基本の完成】と【センター試験で求められる処理力】を身に付けた上で、
『黒本』を活用して【思考力を求められる問題】や【共通テスト形式の問題】への習熟度を
高めていきましょう。
これが終わったなら『青本』と行きたいところですが、その前にこの1年間で受験した模擬試験の
解き直しと『黒本』の解き直しを先に実施しましょう。解いた問題を完璧にすることが最優先です。
共通テストで75~85%を確実に取りたい場合の使い方
共通テストで75~85%を確実に取ろうと思うと、当然難易度は上がってきます。
【基礎・基本は完成している】ことを前提にして・・・
【思考力を求められる問題】や【共通テスト形式の問題】を確実に点数化できる能力が求められます。
ですので、『黒本』で取り組みやすい難易度の共通テスト演習をやり込み、次に『青本』で
より思考力を必要とし、文章量も多い問題に取り組むことで本番を想定した質の高い演習を行って
いきましょう。
この2つの演習で10セット近い演習量になりますので、11月後半ぐらいから計画的に学習を
進めていきましょう。
高校2年生で来年はどんな対策をするのか気になってこの記事を読んでくれた方へ。
志望大学合格の可能性を一番上げれるのは高校2年生です。
ある時期までに達成すべき目標があります。合わせてお読みいただき、参考にしてください。
共通テストで90%以上を狙っている場合の使い方
時間無制限なら、ほぼ確実に満点近く取れるという人たちだと思います。
課題は【試験時間内で狙った点数を取れるか】という部分です。
ですので、やや難易度の高い『青本』から演習を始めて、より思考力と処理能力を求められる
『緑本』まで演習し、大学入学共通テストが難化したとしても目標点数を逃すことがないように
準備を進めておきましょう。
人によっては、特定の科目だけ演習するという方もいると思います。
※文系なら数学ⅡBと理科基礎だけとか、理系なら国語と社会だけとか
そういった勉強の仕方も一つのやり方ですが、直前期には全科目のシュミュレーションは
しておきましょう。
わずかなミスが命取りになることもあります。拾える問題は1つでも拾いましょう。
まとめ
2022年度入試に向けた共通テスト対策問題集は、すべての問題集で共通テスト形式の問題に
置き換わりました。
1年分しか過去問がない中で、少なくとも2社活用すれば10セット近い演習ができることは
受験生に取って大きな強みになります。
現役生が第一志望大学に合格することは、本当に難しいことです。
ですが、必要な準備を計画的にどれだけこなしたかが鍵を握るのは自明です。
行きたい大学があるなら、見合った努力をする。
共通テスト本番まで3ヶ月もありません。体調に注意して、最後まで走り切ってください。
コメント
[…] 共通テスト対策2022 黒本・青本・緑本ってどれがいいの?■共通テストで70~80%が目標の人:センター過去問 ⇒ 黒本 ■共通テストで75~85%を確実に取りたい人:黒 […]
[…] 今回は市販されている大手予備校の共通テスト対策問題集に関して・・・”問題の構成”、”オリジナル問題の難易度”、”使い方” などをまとめていきます。https://ichiichi98.com/20211026-2 […]
[…] ソースからの抜粋: … […]